2016年11月9日水曜日

10日間のスター

今日はなにをやるにも無気力だったので、昔のことを思い出す。

2013年の6月25日、吉祥寺のスタジオに大樹とベニビディの良介と三人でいて、iPodから「夢前案内人」が流れたとき、頭のてっぺんにぐっと圧がかかったような感触の後、視界がぱーんと開けたような体験をした。

それから、10日間、万能感が続いた。
自分の感じること、やりたいと思うことに疑いがいっさいなく、この先にはただただ幸福が待っているだけ、という希望に溢れていた。
次の瞬間、そして次の瞬間と、時間が水のように流れていて、泳ぐように行動した。
淀みなく言葉が出てきて、すべての物事に意味を感じていた。
その自分の実感を世に伝えることを使命だと思い、周りの人たちに愛を伝えてまわり、ツイッターで溢れる気持ちを発信し続けた。穏やかな高揚感がずーっと続いていた。
何かに守られているようで不安がない。何も恐れるものがなかった。
友達の結婚式終わりに昔の仲間とフットサルをしてゴールキーパーをやったんだけど、至近距離からのシュートもまったく怖くなかった。
そして最後には橋からジャンプして病院送りとなった。

あれは幸福な時間だった。今思うと、この時間がいつか終わってしまうんじゃないか?という不安がほんの少しだけあったようにも思う。
そしてその通り、今じゃ過去になってしまった。
マリオのスターみたいに一瞬だった。
あれはなんだったんだろうか。